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有機栽培・特別栽培・無農薬・低農薬の違いとは?野菜の表示をやさしく解説

COLUMN / 野菜のはなし

有機栽培・特別栽培・無農薬・低農薬の違いとは?
野菜の表示をやさしく解説

収穫したばかりのピーマンを手にする生産者
その日の畑から。つくる人の手を通って、食卓へ。

「有機」「特別栽培」「無農薬」――野菜売り場で見かけるこれらの言葉。なんとなく「体によさそう」とは思っても、何がどう違うのかを説明できる方は、多くないかもしれません。

先に答えを言うと、有機JASは法律にもとづく認証、特別栽培は農林水産省のガイドラインにもとづく表示で、成り立ちが異なります。有機JASマークがないものに「有機」「オーガニック」とは書けません。「無農薬」「減農薬」は、ガイドラインで表示してはならない用語です。野菜を選ぶときの物差しになるよう、ひとつずつ整理してみます。

1有機栽培(有機JAS)― 法律にもとづく認証がある表示

ここで取り上げる表示のなかで、法律にもとづく認証制度があるのは、有機栽培(有機JAS)だけです。

農林水産省が定める有機農産物の日本農林規格(JAS 1605)は、化学的に合成された肥料と農薬の使用を避けることを基本としています。田畑については、種まき・植え付けの前2年以上(多年生の植物は最初の収穫前3年以上)、規格に従って生産していることが求められます。そのうえで登録認証機関の検査を受け、認証された事業者だけが有機JASマークを付けられます。

そして大切なのは、「有機」「オーガニック」と表示できるのは、この認証を受けたものだけだということ。認証なしにこの言葉を使うことは、法律で禁じられています。

2特別栽培 ―「地域の慣行の半分以下」という物差し

特別栽培農産物は、農林水産省のガイドラインに沿った表示です。その地域で同じ時期に慣行的に行われている栽培と比べて、節減対象農薬(化学合成農薬のうち、有機JASで使用できる農薬などを除いたもの)の使用回数と、化学肥料の窒素成分量が、どちらも5割以下で栽培された農産物を指します(農林水産省「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」)。慣行の水準は、地域や作期によって異なります。

3「無農薬」「低農薬」という言葉について

ご注意ください

「無農薬」「減農薬」などの語は、特別栽培農産物に係る表示ガイドラインで、表示してはならない用語に挙げられています。農林水産省のQ&Aによると、「無農薬」は、消費者に「土壌や周辺のほ場から飛んできた農薬を含め、一切の残留農薬がない」と受け取られ、実際より優れていると誤認させるため、「減農薬」は何を・どれだけ減らしたのかが分からないため、とされています。なお「低農薬」という語は、ガイドラインやそのQ&Aには出てきません。ガイドラインに沿った表示では、農薬を使っていない場合は「農薬:栽培期間中不使用」と書きます。

有機JASマークがない農産物は「有機」「オーガニック」と表示できません。認証には、農林水産省に登録された登録認証機関への申請と審査が必要で、料金やサービスは機関によって異なります(農林水産省「有機食品の検査認証制度」)。

表示を、並べて比べる

→ 表は横にスクロールできます

表示 認証・確認の仕組み 内容
有機栽培
(有機JAS)
法律にもとづく認証
(登録認証機関が検査)
化学的に合成された肥料・農薬の使用を避けることを基本に、2年以上(多年生は3年以上)規格に従い生産
特別栽培 法令にもとづく認証ではない
(ガイドラインにもとづく表示。栽培責任者・確認責任者を定めて確認)
節減対象農薬の使用回数と化学肥料の窒素成分量が、地域の慣行比で5割以下
「無農薬」「減農薬」
などの語
なし ガイドラインで表示してはならない用語。農薬を使っていないときは「農薬:栽培期間中不使用」と表示

では、どれを選べばいいのか

表示の種類によって、確認できることが違います。

有機JASマークは、登録認証機関の検査を経て認証された事業者だけが付けられます(農林水産省)。特別栽培は、農林水産省のガイドラインにもとづく表示で、法令による義務ではなく、生産や流通に携わる人が自主的に確認・管理する仕組みです。マークのない農産物は「有機」「オーガニック」と表示できません。そのほかの表示は、売り手がどこまで具体的に説明しているかを見て判断することになります。

地球人倶楽部での、栽培方法の表記

地球人倶楽部(1988年創業の会員制の食材宅配)で扱う農産物は、農林水産省のガイドラインに沿った基準を満たしたものと、当社の基準を満たしたものです。栽培方法は「有機JAS」「無」「特別栽培」「低」の4種類の表記で確認できます。

特別栽培の表示には、栽培責任者・確認責任者の名前や連絡先を載せることがガイドラインで定められています。農薬を使わなかった場合は「農薬:栽培期間中不使用」、減らした場合は「節減対象農薬:当地比○割減」のように、使用状況も書きます。野菜を選ぶときは、言葉やマークだけでなく、こうした記載がそろっているかも見てみてください。

よくある質問

Q. 「有機」「オーガニック」と表示するには、何が必要ですか?

A. 有機JAS認証が必要です。農林水産省が定める有機農産物の日本農林規格(JAS 1605)は、化学的に合成された肥料と農薬の使用を避けることを基本としています。田畑については、種まき・植え付けの前2年以上(多年生の植物は最初の収穫前3年以上)、規格に従って生産していることが求められます。そのうえで登録認証機関の検査を受け、認証された事業者だけが有機JASマークを付けられます。マークのない農産物に「有機」「オーガニック」と表示することは、法律で禁止されています。

Q. 特別栽培とは、どういう基準ですか?

A. 農林水産省のガイドラインに沿った表示です。その地域で同じ時期に慣行的に行われている栽培と比べて、節減対象農薬(化学合成農薬のうち、有機JASで使用できる農薬などを除いたもの)の使用回数と、化学肥料の窒素成分量が、どちらも5割以下で栽培された農産物を指します。慣行の水準は、地域や作期によって異なります。

Q. 「無農薬」という表示は、使ってはいけないのですか?

A. 「無農薬」「減農薬」などの語は、特別栽培農産物に係る表示ガイドラインで、表示してはならない用語に挙げられています。農林水産省のQ&Aによると、「無農薬」は、消費者に「土壌や周辺のほ場から飛んできた農薬を含め、一切の残留農薬がない」と受け取られ、実際より優れていると誤認させるため、「減農薬」は何を・どれだけ減らしたのかが分からないため、とされています。ガイドラインに沿った表示では、農薬を使っていない場合は「農薬:栽培期間中不使用」と書きます。

参考にした資料

農林水産省「有機食品の検査認証制度」/「有機農産物の日本農林規格(JAS 1605:2024)」/「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」/「同 本文(平成19年3月23日改正)」/「同 Q&A」/「同 パンフレット」
(2026年10月5日に内容を見直しました)

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