コラム
平飼い卵とは?ケージ飼いとの違いと、知られていない日本の卵事情
COLUMN / 食のはなし
スーパーの卵売り場で「平飼い卵」という表示を見かけたことはありませんか。なんとなく良さそうだが、何が違うのかは知らないという方が多いのではないでしょうか。
1平飼いとケージ飼い、何が違うのか
平飼いとは、鶏舎の床や屋外の地面に鶏を放し、鶏舎内を自由に歩き回れる状態で飼育する方法です。対してケージ飼いは、金網のケージに鶏を収容して飼育する方法で、日本の採卵鶏の大部分がこの方式です(出典①②)。
歩く・羽ばたく・砂浴びをする。鶏にとって自然な行動がとれるかどうかが、両者の決定的な違いです。
2日本では、圧倒的にケージ飼いが主流
日本の採卵鶏のうち、ケージ飼いは約95〜99%を占めるとされています(出典②)。平飼い卵がスーパーで目立って見えても、生産全体で見ればごく少数派です。
EUでは2012年からケージ飼育が原則禁止され、ケージフリー率は50%以上。米国でも20%を超えています(出典②)。日本は、この点で世界の潮流から離れた位置にあります。
3なぜ、国としての統計すら無いのか
意外に思われるかもしれませんが、日本政府は「ケージフリーで飼育されている鶏の割合」について、公式な統計を公表していません(出典②)。これは、他の先進国と比べて際立った特徴です。
統計が無いということは、消費者が実態を知る手がかりも少ないということです。だからこそ、パッケージの表示だけを頼りに選ぶことになります。
4価格差の理由
平飼いはケージ飼いに比べて、広い鶏舎面積・多い人手・低い飼育密度を必要とします。同じ数の卵を生産するのに、より多くのコストがかかる。これが価格差の主な理由です。
「高いから良い」のではなく、「手間をかけているから、その分の対価がかかる」という関係だとご理解いただくのが正確です。
私たちが、平飼い卵を選んでいる理由
1988年の創業以来、私たちは誰が、どう育てたかが分かる食材にこだわってきました。平飼い卵も、そのひとつです。
国全体の統計が無いなら、せめて自分たちが扱う一つひとつについては、飼育方法を正直にお伝えする。それが、私たちにできることだと考えています。
食材の背景を知るという意味では、うなぎの流通についても別のコラムで整理しています。
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