オーガニックとは?意味・定義・有機JASとの違いをわかりやすく解説
COLUMN / オーガニックの基礎知識
オーガニックとは?
意味・定義・有機JASとの違い
「オーガニック」という言葉を知らない人はいないと思います。ですが、その正確な意味を説明できる方は、意外と多くありません。「なんとなく体に良さそう」というイメージが先行し、日本では規制のないまま「オーガニック」を名乗る商品も少なくないのが実情です。私たちは1988年の創業以来、37年にわたって有機野菜をお届けしてきました。今日は、その私たちがあらためて「オーガニックとは何か」を、基本から整理してお伝えします。

1「オーガニック」の意味
オーガニック(organic)とは、化学合成された農薬や化学肥料に頼らず、堆肥や有機質肥料など自然由来の資材で栽培された農産物、およびそれを原料とした加工食品のことを指します。「有機」という言葉は、もともと生物体を構成する物質を意味します。化学物質に頼る現代農業に対して、それらを排除し、自然の循環を生かした農法であることから「有機(オーガニック)」という言葉が使われるようになりました。
つまり「オーガニック」と「有機」は、日本語と英語が違うだけで、指している内容は同じです。「オーガニック野菜」と「有機野菜」は、基本的に同じものを指す言葉だと考えていただいて構いません。
2「有機栽培」「無農薬栽培」「特別栽培」の違い
野菜売り場でよく見かける言葉に、「有機栽培」「無農薬栽培」「特別栽培」があります。この3つは、似ているようで意味が異なります。
有機栽培は、後述する「有機JAS」の認証基準(3年以上、化学合成農薬・化学肥料を使用していない農地で栽培する等)を満たした栽培方法です。特別栽培は、その地域の慣行栽培(一般的な栽培方法)と比べて、農薬や化学肥料の使用量を50%以上減らして栽培したもの。無農薬栽培という表示は、実は現在の食品表示ルール上、誤解を招きやすいとして使用が推奨されていない表現です。「農薬を使っていない」という意味で使われることが多いですが、法的に明確な基準がある言葉ではありません。
「有機」「オーガニック」という表示は、後述する有機JASマークが無ければ、法律上は名乗ることができません。一方「特別栽培」「無農薬」といった表示には、そこまで厳密な第三者認証は必須ではありません。表示だけで判断せず、誰が、どこで、どう作ったかまで分かる商品を選ぶことが、結局のところ一番確かな方法だと私たちは考えています。
3「有機JASマーク」が無ければ、「有機」と名乗れない
日本で「有機」「オーガニック」と表示して農産物を売るには、有機JASマークの認証を受けることが法律で義務づけられています。認証を受けていない商品には、たとえ実態が有機栽培であっても「有機」「オーガニック」と表示することはできません(逆に言えば、街で見かける無認証の「オーガニック風」の商品には注意が必要、ということでもあります)。
この制度ができたのは、そう昔のことではありません。1999年の国際的なガイドライン(コーデックス委員会採択)を踏まえ、2000年1月に農林水産省が「有機農産物の日本農林規格」を告示。同年6月に関連する政令・省令が整備され、2001年4月1日に、有機JASの表示制度が正式にスタートしました。私たちが創業した1988年の時点では、まだこの制度自体が存在していなかったことになります。
認証を受けるための主な基準は、次のようなものです。
→ 表は横にスクロールできます
| 有機JAS認証の主な基準 | |
|---|---|
| 農地 | 播種または植え付け前、原則2年以上(多年生植物は3年以上)、化学合成農薬・化学肥料を使用していないこと |
| 種子・種苗 | 遺伝子組換え技術を使用していないこと |
| 加工食品 | 有機農産物を主な原材料とし、添加物の使用を厳しく制限 |
| 認証 | 栽培・加工・流通の各段階を、国に登録された第三者認証機関が定期的にチェック |
4「有機肥料」とは何か
有機栽培を支えるのが「有機肥料」です。動植物由来の堆肥や油かす、魚粉、米ぬかなどを原料とした肥料のことで、化学的に合成された成分でできている「化学肥料」と対になる言葉です。
有機肥料は土の中の微生物によってゆっくりと分解され、効果が出るまでに時間がかかります。ですがその分、微生物の働きを活性化させ、通気性や保水性に優れた土をつくるとされています。即効性はなくても、土そのものを長い時間をかけて育てていく。これが有機栽培の農家の方々が、口をそろえて「土づくりが一番大事」とおっしゃる理由です。
5世界と日本、基準の違い
オーガニックの基準は、世界共通ではありません。アメリカは1990年に有機食品生産法を制定し、独自の認証制度(USDAオーガニック)を運用しています。ヨーロッパ諸国や豪州など、世界の主要国・地域にもそれぞれの有機認証制度があり、細部の基準は国によって異なります。
日本の有機農地の割合は、諸外国と比べるとまだ小さいのが実情です。ですが、だからこそ「認証があるかどうか」だけでなく「誰が作っているか」まで確かめられる関係が、日本の消費者にとってはより大きな意味を持つのではないかと私たちは考えています。
61988年から、私たちが大切にしてきたこと
地球人倶楽部は、有機JASという制度がまだ存在しなかった1988年から、有機野菜を家庭にお届けしてきました。制度ができる前から大切にしてきたのは、認証マークの有無だけでなく、土地と生産者の顔が見える関係を、37年間ずっと続けてきたということです。
「オーガニックとは何か」を突き詰めていくと、最後に残るのは制度の話だけではなく、作り手が、どんな思いで土と向き合っているかという、とてもシンプルな問いだと私たちは思っています。
よくある質問
Q. 「オーガニック」と「有機」に違いはありますか?
A. 基本的に同じ意味です。「オーガニック」は英語、「有機」は日本語での呼び方の違いで、指している内容はほぼ同じです。
Q. 「有機JASマーク」が無い商品は、オーガニックではないのですか?
A. 日本の法律上、有機JASマークが無い商品には「有機」「オーガニック」と表示することができません。実態として有機的な栽培をしていても、認証を受けていなければ表示上は名乗れない、という点に注意が必要です。
Q. 「無農薬栽培」とオーガニック(有機栽培)は同じですか?
A. 異なります。「無農薬栽培」は法的に明確な基準・認証制度がある言葉ではなく、現在は表示として推奨されていません。有機栽培は、有機JASという明確な認証基準に基づいた栽培方法です。
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監修者:地球人倶楽部 編集部