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かくれ脱水とは何か のどが渇く前に始める、シニアの水分補給

COLUMN/からだのはなし

かくれ脱水とは何か
のどが渇く前に始める、シニアの水分補給

自覚のないまま進む「かくれ脱水」と、続けやすい水分補給のコツについて

九月に入っても真夏日が続き、体はまだ夏の疲れを引きずったままです。総務省消防庁によると、2026年8月24日〜30日の一週間だけでも、熱中症による救急搬送は全国で4,812人にのぼりました。搬送者の多くを占めるのが、65歳以上の高齢者です。「のどが渇いていないから、まだ大丈夫」——その油断が、自覚のないまま進む「かくれ脱水」を招きます。

なぜ高齢者は、脱水に気づきにくいのでしょうか。今回は、そのしくみと見逃しやすいサイン、そして「のどが渇く前」に無理なく続けられる水分補給の工夫について、公的機関の情報をもとにご紹介します。

1なぜ高齢者は「のどが渇きにくい」のか

私たちの体は、加齢とともに体内の水分量そのものが減っていきます。経口補水液メーカー・大塚製薬工場の情報サイトによれば、体内の水分が占める割合は成人で約60%であるのに対し、高齢者では約50%まで下がるとされています(出典:大塚製薬工場「気づきにくいお年寄りの脱水症」、監修:下田内科クリニック 下田敦院長)。加えて、のどの渇きを感じ取る「口渇中枢」の感受性も鈍くなり、腎臓が体内の水分量を調整する働きも衰えていきます。体に蓄えている水そのものが少ないうえに、渇きという「警報」が鳴りにくい——これが、高齢者の脱水がとりわけ気づかれにくい理由です。

2見逃しやすい、脱水のサイン

東京都保健医療局も、「高齢者は、体液量の減少、暑さやのどの渇きを感じにくいなど様々な要因により、水分調整機能が低下し、脱水症や熱中症になりやすくなっています」と注意を呼びかけています。総務省消防庁も、高齢者は暑さを感じにくく、室内にいても熱中症になることがあると伝えています。次のような様子に心当たりがあれば、水分不足のサインかもしれません。

・唇や口の中がかさついている

・手の甲の皮膚をつまむと、しわがすぐに戻らない

・なんとなくぼんやりしている、微熱がある

・トイレの回数が減った、尿の色がいつもより濃い

一つでも思い当たる様子があれば、様子見をせず、まず水分をとっていただくことが大切です。

3「のどが渇く前」に、時間を決めて飲む

日本高血圧学会は、のどの渇きを感じにくい高齢者に向けて、「のどが渇く前に、時間を決めてこまめに水分をとること」を勧めています。「渇いたら飲む」のではなく、暮らしの節目ごとに「飲むタイミング」をあらかじめ決めておくと、無理なく続けられます。

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タイミング おすすめの水分
起床後すぐ コップ1杯の水・白湯
毎回の食事のとき 汁物や飲み物であわせて1杯
午前・午後のひと息 麦茶・水
入浴の前後 コップ1杯ずつ
就寝前 コップ半分〜1杯

出典:日本高血圧学会「減塩しながら酷暑を乗り切る!!熱中症を防ぐ6か条」

4選び方の基本 ― 水・麦茶でよい理由、注意したい飲み物

飲み物選びに迷ったときの基本は、案外シンプルです。日本高血圧学会は、三度の食事をきちんととれていれば特別な塩分補給食品は必要なく、水や麦茶で十分としています。一方で、大量の汗をかいたときや食欲が落ちて食事が十分にとれないときは、塩分・糖分を含む経口補水液が助けになります(監修:三宅康史医師/日本救急医学会専門医・熱中症総合研究所所長)。なお、緑茶・紅茶・コーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水分補給の中心には向かないとされています。「毎日の基本は水・麦茶、体調に応じて経口補水液を」というくらいの整理で、十分な備えになります。

地球人倶楽部でのお取り扱いについて

水分補給は、飲み物だけでなく食事からも行われています。きゅうりやトマト、すいかといった夏野菜は水分をたっぷり含み、みずみずしい食感も楽しめる食材です。地球人倶楽部では、有機栽培・農薬不使用にこだわった生産者の野菜や果物を全国からお届けしており、旬の水分豊富な野菜・果物も取り扱っています。普段の食卓に取り入れることで、飲み物とあわせた無理のない水分補給に役立てていただければと思います。

よくある質問

Q. 高齢者は1日どのくらいの水分をとればいいですか?

A. 必要な水分量は、体格や活動量、心臓・腎臓などの持病の有無によって大きく異なります。持病により水分制限がある方もいらっしゃいますので、一律の目安ではなく、かかりつけ医にご相談のうえ、ご自身に合った量を確認していただくことをおすすめします。

Q. 経口補水液は毎日飲んだほうが安心ですか?

A. 経口補水液は塩分・糖分を多く含むため、日常的な水分補給というより、大量に汗をかいたときや体調がすぐれないときの利用に向いているとされています。普段の水分補給に、水や麦茶を基本にするとよいでしょう。

Q. お茶やコーヒーで水分補給してもいいですか?

A. 緑茶・紅茶・コーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水分補給の中心にするのは避け、麦茶や水を基本にするのがよいとされています。

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※本記事は健康にまつわる一般的な情報のご紹介を目的としており、特定の症状や病気に対する効果・効能を保証するものではありません。水分摂取の目安には個人差があり、心臓・腎臓等の持病により水分制限が必要な場合もありますので、必ずかかりつけの医師にご相談ください。体調不良が続く場合は、早めに医療機関を受診してください。