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有機農業を推進する市町村、関東で343|日経記事を読んで|地球人倶楽部

COLUMN / 有機農業のはなし

有機農業を推進する市町村、関東で343
――日経の記事を読んで

学校給食の配膳を待つ子どもたちと、地元産の野菜が並ぶ様子
「循環」という発想は、企業の規模でも、町の規模でも変わらない。

2026年7月31日の日本経済新聞(電子版)に、「有機農業推進の市町村、関東・山梨が最多 みなかみ町は循環型めざす」という記事が掲載されました。関東・山梨で有機農業を推進する市町村は2025年度時点で343にのぼり、生産から消費まで地域ぐるみで取り組む「オーガニックビレッジ」を宣言した地区は26と、ブロック別で全国最多だといいます。この記事を読んで、地球人倶楽部として感じたことを綴ります。

みなかみ町の「循環」という発想

記事の中で印象に残ったのは、群馬県みなかみ町の取り組みです。ユネスコエコパークにも指定されているこの町は、資源循環型の有機農業を「みなかみスタイル」と名付け、確立を目指しています。仕組みはシンプルです。農家が育てた農産物を給食センターや旅館に届け、そこで余った食材を回収して堆肥に加工し、その堆肥をまた農家に戻す。町は2029年までに有機農業者数を7人に増やし、学校給食への年間供給量を1,500キログラムにする目標を掲げており、2025年度時点で有機農業者は5人、給食へは660キログラムを供給しているそうです。

木更津市の「きさらづ学校給食米」

千葉県木更津市の事例も、地に足のついた話でした。市長が自ら生産者に呼びかけ、2019年度に5軒の農家が有機米の栽培を開始。収穫した米は市が買い取り、市内の公立小中学校30校の給食に提供しています。有機米は収量が通常栽培より少なくなるため、当初は一俵(60キログラム)あたり慣行米より4割ほど高い2万円で、2025年産は4万5,000〜4万8,000円で購入したといいます。それでも取り組みは着実に広がり、2025年には21軒の農家が約100トンを生産、年間86日の学校給食に提供するまでになりました。「きさらづ学校給食米」として商標登録もされ、今では東京都港区や三鷹市の学校給食にも販路を広げているそうです。

「コストが高くても、続ける理由がある」ということ

記事を読んで強く共感したのは、有機農業には「収量が少ない」「除草剤が使えず手間がかかる」「規格外品が多く出る」といった、決して簡単ではない現実がきちんと書かれていたことです。それでも自治体や生産者がこの道を選び続けているのは、コストや効率だけでは測れない価値があると信じているからだと思います。地球人倶楽部も、1988年の創業以来、同じ理由でこの道を歩んできました。

町の規模でも、家庭の規模でも

みなかみ町の「余った食材を堆肥に変えて、また畑に戻す」という循環も、木更津市の「地元の子どもたちの食卓に、地元の有機米を届ける」という取り組みも、規模こそ違え、私たちが38年近く大切にしてきた「顔の見える関係」づくりと、本質的には同じことだと感じます。学校給食という大きな仕組みでなくても、ご家庭の食卓で有機野菜を選んでいただくことは、同じ循環の輪に加わっていただくことだと、私たちは考えています。

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情報源:
・日本経済新聞 電子版「有機農業推進の市町村、関東・山梨が最多 みなかみ町は循環型めざす データで読む地域再生 関東・山梨」(2026年7月31日、三好博文・山下航・丹田拡志)

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