レシピ からだのはなし English
旅と養生 VOL. 30 — KENYA

60万の小さな畑が、
世界一の紅茶を育てている

ケニア、リフトバレー高地に広がる紅茶畑
リフトバレー高地に広がる紅茶畑(イメージ)

ケニアのリフトバレー一帯には、標高1,500メートルを超える高地に、なだらかな紅茶畑が広がっている。この国はいま、世界でもっとも多くの紅茶を輸出する国の一つになっている。

高地ならではの寒暖差と、火山性の赤い土壌が、紅茶の品質を支えている。日中と夜間の温度差が大きいほど、茶葉に力強い味わいとしっかりした水色が宿るとされる。赤道直下に位置しながら高地であるという、この土地ならではの条件が活きている。

この産業を支えているのは、大農園ではなく、無数の小さな畑だ。1964年に設立されたKTDA(ケニア紅茶開発公社、現在は民間の協同組合機構)という仕組みのもと、多くの小規模農家が茶葉を栽培し、共同で加工・輸出まで手がけている。ケニアの紅茶生産のおよそ6割が、こうした小規模農家によって支えられているという。

手摘みで収穫されるケニアの茶葉
手摘みで収穫される茶葉(イメージ)

一つひとつの畑は決して大きくない。それでも、小さな畑を営む一人ひとりが協同組合という仕組みでつながることで、世界市場に届く規模の産業になった。2025年、ケニアは紅茶輸出量で世界一の座を占めたと報告されている。

大きな農園ではなく、小さな畑の集まりが世界一を支えているという構図は、この連載でこれまで訪れてきた土地の物語とも重なる。一つひとつは小さくても、積み重なれば大きな力になる——ケニアの紅茶畑は、そのことを静かに教えてくれる。

小さな畑の集まりが、世界市場を支えている

1964年 小規模農家を束ねる協同組合制度KTDAが設立された年
約6割 ケニアの紅茶生産のうち、小規模農家が担う割合

出典:KTDA公式情報、業界統計資料ほか(数値は情報源により幅があり、目安として記載)。

この連載も、イタリアから始まり、気づけば30の土地を巡ってきた。読者のみなさんが手にする一杯のお茶にも、遠い高地の小さな畑からつながる物語が眠っているのかもしれない。旅は、これからも続いていく。

小さな一つひとつが、大きな味を育てている

無数の小さな畑が世界一の紅茶を支えるケニアの仕組み。地球人倶楽部も、一つひとつの生産者の営みを大切にした食材選びを続けていきたいと考えています。

オンラインストアへ →

※本ページでご紹介した統計は、各出典(本文中に記載)の公表時点のものです。

※本ページの内容は食文化・食養生に関する一般的な話題のご紹介であり、特定の効果効能を示すものではありません。

「からだのはなし」一覧へ戻る →
NEWSLETTER | 毎週金曜日にお届け 読みものとレシピを、
週に一度だけメールで
生産者のストーリー、季節の食養生コラム、忙しい日に助かる時短レシピ。「からだのはなし」の新着記事もあわせて、週に一度、金曜日にまとめてお届けします。配信の停止・再開は、MYページからいつでも変更いただけます。 「旬のたより」に登録する →