食文化|Vol.20
KARADA NO HANASHI COLUMN
酢は、お酒の“できそこない”から
酢は、お酒の“できそこない”から
生まれた調味料だった
01
酢が生んだ食文化、寿司(イメージ)
03
酢は、お酒の失敗作から生まれた
世界最古の調味料のひとつとされる酢。その始まりは、意図された発明ではなく、ある種の“失敗”だったと考えられている。
世界最古の酢は紀元前5000年頃のバビロニアで作られたとされる。当時、干しぶどうやナツメヤシからお酒を造っていた人々が、蓄えていたお酒に自然の酢酸菌が作用し、偶然生まれたのが酢の起源だという。
02日本には、お酒と一緒にやってきた
日本で酢が造られるようになったのは4〜5世紀頃。中国からお酒を造る技術とともに、米酢の醸造技術が伝えられたのが始まりとされる。当初のお酢は朝廷や貴族専用の贅沢品で、庶民の手には届かなかった。
江戸時代、酢が“お寿司”を生んだ
酢が調味料として庶民に広まったのは江戸時代のこと。製法が全国に広まるとともに、酢を使った料理も次々に生まれた。中でも代表的なのが、酢飯を使う「お寿司」だ。今では当たり前のこの料理も、酢が庶民の手に届くようになって初めて誕生した文化だった。
酢の歴史を、数字で辿る
紀元前5000年頃
世界最古の酢がバビロニアで生まれたとされる時期
4〜5世紀
米酢の醸造技術が中国から日本へ伝えられた時期
出典:日本自然発酵「お酢の歴史」、飯尾醸造「酢の歴史」ほか。
EDITOR'S NOTE
偶然の産物が長い時間をかけて庶民の調味料になり、お寿司という日本を代表する食文化まで生んだ。台所にある一本の酢の瓶に、そんな長い旅の記憶が詰まっています。
※本ページの内容は、日々の暮らしの工夫と一般的な考え方をご紹介するものであり、特定の効果効能を示すものではありません。
※体調に不安がある場合や、症状が続く場合は、医療機関にご相談ください。