うま味という、
日本人が見つけた第五の味
うま味という発見
1908年、東京帝国大学の池田菊苗博士は、昆布からとっただし汁の中に、甘味・酸味・塩味・苦味のいずれにも当てはまらない味があることに気づきました。博士はこの味を「うま味」と名づけ、その正体がグルタミン酸であることを突き止めました。以来、うま味は世界共通の言葉「UMAMI」として、基本五味のひとつに数えられるようになっています。
だしという文化は、この発見よりずっと前から、日本の台所に息づいてきました。昆布やかつお節を使って味を引き出す営みは、科学が名前をつける前から、経験によって培われてきたものです。
02昆布とかつお節、ふたつのうま味
だしの主役となる昆布とかつお節には、それぞれ異なるうま味成分が含まれています。昆布にはグルタミン酸、かつお節にはイノシン酸が含まれており、この二つを組み合わせると、うま味が単独よりも強く感じられることが知られています。「合わせだし」と呼ばれる技法は、この組み合わせの妙を活かしたものです。
03かつお節ができるまで
かつお節は、かつおを煮た後、燻して乾燥させる工程を何度も繰り返し、さらにカビをつけて熟成させることでつくられます。仕上がるまでに数ヶ月を要する、手間と時間のかかる食品です。削られる前の姿は木材のように硬く、その硬さこそが長期保存を可能にしてきました。
04だしを引くという時間
昆布は水に浸してじっくりと旨みを引き出し、沸騰する直前に取り出す。かつお節は沸かした湯にくぐらせ、短時間で香りを立たせる。素材によって異なる扱い方があり、だしを引くという行為そのものが、ひとつの手仕事として受け継がれてきました。
一杯の椀の中に、05
二つの旨みが出会う。
地球人倶楽部が大切にしていること
地球人倶楽部が大切にしているのは、素材そのものの味を活かす食卓です。うま味という言葉が生まれるずっと前から、日本の台所は素材の声に耳を澄ませてきました。だしの文化もまた、そうした営みのひとつだと考えています。
今回は、昆布とかつお節が織りなす「だし」の文化について、うま味発見の歴史から掘り下げてみました。「からだのはなし」では、これからも暮らしの中に息づく食の知恵を、少しずつお届けしていきます。
※本ページの内容は、だし文化の成り立ちと一般的な性質をご紹介するものであり、特定の症状の治療・予防・診断を目的とした効果効能を示すものではありません。
※持病や食事制限のある方は、かかりつけ医にご相談ください。
※味の感じ方には個人差があります。