有機メロン・オーガニックメロンの頂点へ。農薬も肥料も使わない北海道富良野・坂本正男さんの有機JASメロン「ゆめてまり」
COLUMN / 生産者のはなし
有機メロンの頂点へ
農薬も肥料も使わない、富良野・坂本正男さんの「ゆめてまり」
「メロンの無農薬栽培は不可能」——そう言われていた時代がありました。果実は虫に弱く、病気にもかかりやすい。農薬なしでは育てられないというのが、長らく農業界の常識でした。その常識に、北海道富良野の坂本正男さんは正面から挑み続けました。
失敗を重ね、土づくりに時間をかけ、それでもあきらめなかった。二十九年間の積み重ねが、いまの有機JASメロン「ゆめてまり」です。
1富良野という土地——メロンが旨くなる理由
北海道のほぼ中心に位置する富良野地方は、盆地特有の内陸性気候を持ちます。三方を山々に囲まれた広大な盆地で、夏の昼夜の寒暖差が大きい。この寒暖差が、糖度の高いメロンを育てる自然の条件です。坂本さんの畑がある中富良野は、冷涼な気候と適度な温度差が重なる場所にあります。
2平成元年から有機栽培一筋、二十九年の軌跡
坂本さんが有機栽培に取り組みはじめたのは平成元年(1989年)。農薬も化学肥料も一切使わずにメロンを育てるという、当時の常識では「不可能」とされた挑戦でした。
「三年が限度」と言われるメロンの連作を、坂本さんは微生物を絶やさない土づくりによって二十年以上続けてきました。土をつくることへの徹底した姿勢が、その連作を可能にしています。そして平成12年(2000年)、有機JAS認定を取得。農薬・肥料を一切使用しない栽培が、第三者機関によって認証されました。さらに自然農法認定も取得し、今日に至ります。
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| 認証 | 内容 |
|---|---|
| 有機JAS認定 | 農林水産省の規格に基づく第三者認証。「有機」「オーガニック」と表示できる唯一の公的な基準 |
| 自然農法認定 | これを併せ持つことで、日本の有機農業のなかでもとりわけ厳しい基準を満たしている |
「最後まで気を抜かずに手間をかけないと、メロンは糖度が上がらないまま死滅してしまいます。それまでかけた労力やお金が、最後の二週間で水の泡になる。私はそれを何回も経験しました」——坂本正男さん
3糖度15度を目指す、赤肉メロン「ゆめてまり」
坂本さんが栽培するのは、ウドンコ病への耐病性を備えた赤肉品種「ゆめてまり」です。糖度14度を最低基準とし、15度以上を目指して育てています。一般に一ハウス四棟の管理が限界とされるところ、坂本さんは夫婦で十五棟、年間一万六千個を収穫します。
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| 品種 | ゆめてまり(赤肉・ウドンコ病耐病性) |
|---|---|
| 糖度 | 最低基準14度、15度以上を目標 |
| 産地 | 北海道中富良野(内陸性気候・昼夜の寒暖差) |
| 規模 | ご夫婦で15棟、年間約16,000個 |
| 食べ頃 | お尻のほうから糖度が上がり、下端が白っぽく変わってくる |
4捨てる覚悟が、有機を成り立たせている
収穫できないリスクを想定して、注文数の何倍もの数を栽培してきたという坂本さん。風雨のひとつひとつをかわしながら、それ以外はすべて手作業でメロンを世に送り出しています。
「今年はよかったね」と満足して話せた年は、二十九年で一度もない、と坂本さんは言います。「ここをダメにしちゃったね」「少し玉が小さかったね」——毎年、課題が残る。自分で納得いくようにつくってダメになったときは、踏んぎりよくあきらめる。いまでも一棟で二棟分、千から二千個は廃棄します。そういうことを踏み台にしないと、有機のメロンはできない。
5「有機メロン」を選ぶとき、確認すべきこと
「有機メロン」「オーガニックメロン」という表記は増えていますが、その根拠は販売者によって異なります。有機JAS認定は、農林水産省の規格に基づく第三者認証であり、「有機」「オーガニック」と表示できる唯一の公的な基準です。坂本さんの「ゆめてまり」は有機JAS認定圃場で生産された、根拠のある有機メロンです。
地球人倶楽部でのお取り扱いについて
地球人倶楽部では、北海道富良野・坂本農園の有機JAS・自然農法認定メロン「ゆめてまり」を、旬の時期に産地から直接お届けしています。二十九年の土づくりが生んだまろやかな甘みを、いちばんおいしい時期にお届けできるよう産地とやりとりを重ねています。
よくある質問
Q. 「有機メロン」「オーガニックメロン」は、どう見分ければよいですか?
A. 有機JAS認定の有無を確認するのが確実です。有機JASは農林水産省の規格に基づく第三者認証で、「有機」「オーガニック」と表示できる唯一の公的な基準です。表記だけでは根拠が販売者によって異なります。
Q. メロンの無農薬・有機栽培は難しいのですか?
A. メロンは虫や病気に弱く、長らく「無農薬栽培は不可能」とされてきました。坂本さんは平成元年から取り組みを始め、微生物を絶やさない土づくりによって、通常は三年が限度とされる連作を二十年以上続けています。平成12年に有機JAS認定を取得しました。
Q. 「ゆめてまり」はどんなメロンですか?
A. ウドンコ病への耐病性を備えた赤肉品種です。糖度14度を最低基準とし、15度以上を目指して育てられています。食べ頃はお尻のほうから糖度が上がり、下端が白っぽい色に変わってくるのが目安とされています。
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※本記事は、生産者の栽培方法と認証制度に関する一般的な情報を紹介するものであり、特定の疾病の予防・治療・改善その他医薬品的な効果効能を示すものではありません。糖度は収穫時期や個体により変動します。