コラム
「発酵食品」と「発酵性食物繊維」は、別物です。
「発酵食品」と「発酵性食物繊維」は、別物です。
混同されがちな2つを、やさしく整理する
地球人倶楽部 — 食のコラム
📌 この記事でわかること
・「発酵食品」と「発酵性食物繊維」の、それぞれの意味
・名前は似ているのに、まったく違うものである理由
・両者が腸内で果たす、それぞれの役割
・2つを組み合わせて食べるという考え方
腸活への関心が高まる中で、「発酵食品」と「発酵性食物繊維」という2つの言葉を、よく見かけるようになりました。どちらも「発酵」という文字が入っているため、同じもの、あるいは似たものだと思われがちです。ですが実は、この2つはまったく別のものです。
違いを知っておくと、食材選びがぐっと分かりやすくなります。今回は、混同されやすいこの2つを、できるだけやさしく整理してみます。
「発酵食品」とは、発酵させて作った食品のこと
発酵食品とは、その名の通り、微生物の働きによって発酵させて作られた食品そのものを指します。日本の食卓になじみ深いものでいえば、味噌、醤油、納豆、漬物、そして甘酒や麹などがこれにあたります。海外のものではヨーグルト、チーズ、キムチなども発酵食品です。
これらは、麹菌・乳酸菌・納豆菌といった微生物が、原料を分解・変化させることで生まれます。発酵の過程で独特の風味や旨みが加わり、保存性も高まる。日本人が古くから受け継いできた、食の知恵の結晶といえます。ポイントは、発酵食品は「完成した食品」だということです。
「発酵性食物繊維」とは、腸の中で発酵する成分のこと
一方、発酵性食物繊維は「食品」ではなく、食材に含まれる「成分」のひとつです。大麦・ごぼう・玉ねぎ・さつまいも・キウイなどに含まれる食物繊維のうち、私たちの大腸に届いてから、腸内細菌によって発酵・分解される性質を持つものを指します。
つまり「発酵」の場所が違うのです。発酵食品は、食べる前に「食品工場や樽の中」ですでに発酵が済んでいる。発酵性食物繊維は、食べたあとに「私たちの腸の中」で発酵する。同じ発酵でも、起きる場所とタイミングがまったく異なります。ここが最大の違いです。
| 発酵食品 | 発酵性食物繊維 | |
| 正体 | 発酵させて作った食品そのもの | 食材に含まれる成分 |
| 発酵する場所 | 食べる前(樽・工場など) | 食べた後(大腸の中) |
| 代表例 | 味噌・納豆・漬物・甘酒 | 大麦・ごぼう・さつまいも・キウイ |
腸内での、それぞれの役割
では、腸の中でそれぞれどんな働きをするのでしょうか。発酵食品には、乳酸菌や麹菌など、微生物そのものが含まれています。これらが腸に届いて、腸内環境に関わるとされています。いわば「善玉菌そのものを届ける」イメージです。
対して発酵性食物繊維は、もともと腸にいる善玉菌の「エサ」になります。エサを得た善玉菌が元気に働くことで、腸内環境が整っていく——こうした仕組みについて、さまざまな研究が報告されています。つまり「善玉菌を育てる」イメージです。届ける発酵食品と、育てる発酵性食物繊維。役割が違うのです。
だから、両方を組み合わせるといい
ここまで読んでいただくと、答えは自然に見えてきます。「善玉菌そのものを届ける」発酵食品と、「善玉菌を育てる」発酵性食物繊維。この2つを組み合わせて食べることが、腸をいたわる食事の考え方として理にかなっているのです。
難しいことではありません。玄米や大麦のごはんに、味噌汁。ごぼうやさつまいもの煮物に、納豆や漬物。こうした昔ながらの和の食卓は、実は発酵食品と発酵性食物繊維が自然に揃った、理にかなった組み合わせだったのです。新しい健康法を探す前に、まずは日本の伝統的な食卓を見直してみる。そこに答えがあるのかもしれません。
そして、味噌にせよ、ごぼうにせよ、素材の質がよいほど、料理は美味しくなります。よい素材を選んで、昔ながらの組み合わせで、美味しく食べる。難しく考えず、そこから始めてみてはいかがでしょうか。
|
CHIKYUJIN CLUB 昔ながらの食卓を、いい素材で。 無添加の発酵調味料も、土の力を活かした旬の野菜も。地球人倶楽部は、日本の食卓を支えてきた本物の食材を、37年間ずっと会員のもとへお届けしてきました。よい素材で作る、昔ながらの組み合わせ。その美味しさを、ぜひ食卓で確かめてみてください。 まずは一度、旬の食材を集めた「おためしセット」から。
初回限定のおためしセットをご案内しています |
出典・参考
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
・農林水産省「発酵食品」関連の一般公開情報
本記事の発酵食品および食物繊維に関する記述は、上記の公的資料等を参考にしています。
※本記事は、公的機関が公表する情報および一般的な栄養学の知見をもとに、地球人倶楽部編集部が作成したものです。特定の疾病の予防・治療・改善を目的とするものではありません。健康状態や食事内容について不安のある方は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
監修者:地球人倶楽部 編集部 | 1988年創業・37年間オーガニック食材を届けてきた専門チームが監修しています。