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黒砂糖と酢と、ボカシ堆肥。 渥美半島で伊藤さんが40年間かけて育ててきた、柑橘の味
愛知県の最南端、太平洋に細長く突き出た渥美半島に、伊藤さんの畑があります。田原市の温暖な気候の中で、約40年前からみかんを中心とした柑橘を育ててきた方です。農薬も化学肥料も使わない——その方針は、畑を始めた最初から変わっていません。
「伊藤農園」という名前は、日本各地に複数存在します。みかんジュースで全国的に知られる和歌山県有田市の農園もそのひとつですが、地球人倶楽部がお届けしているのは、渥美半島で40年間無農薬栽培を続けている愛知県田原市の伊藤さんの柑橘です。
渥美半島という土地——みかんが育つ理由
渥美半島は三河湾と太平洋に挟まれた独特の地形を持ちます。年間を通じて温暖で、冬でも霜が降りにくい気候は、かんきつ類の栽培に適した条件です。愛知県の中でも特に温暖なこのエリアで、伊藤さんは約40年前から柑橘の栽培を始めました。
安全であること——それが最初からの一貫した方針でした。農薬を使わず、化学肥料も使わずに柑橘を育てることを、伊藤さんは畑を始めた頃から揺るがせていません。
黒砂糖と酢——発酵の力を借りた栽培
伊藤さんの栽培で目を引くのは、黒砂糖と酢を使うことです。
黒砂糖はミネラルが豊富で、土壌中の微生物の活性を高める効果があるとされています。土の中にいる微生物が元気に働くほど、植物が根から養分を吸収しやすくなります。酢は酸性の性質を持ち、植物の根の周辺環境を整えるために使われます。これらを組み合わせることで、薬剤に頼らずに植物が健康に育つ土壌の状態を作り出すことができます。
ボカシ堆肥とは
伊藤さんがさらに重視しているのが「ボカシ堆肥」です。
ボカシ堆肥とは:米ぬか・魚粉・骨粉などの有機物に微生物(乳酸菌・酵母など)を加えて発酵させた有機肥料のこと。「ぼかす」という言葉が語源で、肥料の効き目をゆっくりと長続きさせる(ぼかす)ことに由来します。化学肥料のように即効性はありませんが、土の中でじわじわと分解されながら、長い時間をかけて植物に栄養を届けます。
伊藤さんがボカシ堆肥を選ぶのは、この「ゆっくりした栄養の届け方」が、柑橘の甘みとコクを深めるからです。急いで大きくするのではなく、時間をかけてじっくりと実を充実させる。その積み重ねが、甘み・酸味・コクのバランスに現れます。
黒砂糖・酢・ボカシ堆肥——発酵と自然の力を借りた40年間の積み重ねが、渥美半島の柑橘の甘み・酸味・コクというバランスを作り出しています。
甘み・酸味・コクのバランスを追い求める
伊藤さんが柑橘を育てるうえで大切にしているのは、「甘み・酸味・コクのバランス」です。甘いだけでも、酸っぱいだけでもなく、この三つが調和したときに初めて、食べた人の記憶に残る味になる。その信念が、手のかかる栽培方法を40年間続けさせています。
農薬を使わないこと、化学肥料を使わないことは、それ自体が目的ではありません。植物が本来持っている力を引き出すために余計なものを加えない——その姿勢が、結果として農薬も化学肥料も必要のない栽培につながっています。
届いたとき、どう食べるか
伊藤さんの柑橘が届いたら、まずそのままひとつ食べてみてください。皮をむいた瞬間に広がる香りが、産地のわかる旬の柑橘ならではのものです。果汁をたっぷり含んだ果肉をかじると、最初に甘み、続いて程よい酸味、そして後からじわりとコクが広がります。
搾りたての果汁は、水を加えずにそのまま飲むことをお勧めします。砂糖も添加物も必要ない、素材そのものの甘さです。料理に使う場合は、ドレッシングやソースに数滴加えるだけで、柑橘の香りが料理全体を引き立てます。
伊藤さんの畑(愛知県田原市)基本情報
所在地
愛知県田原市(渥美半島)
栽培歴
約40年(みかんを中心とした柑橘栽培)
栽培方針
農薬不使用・化学肥料不使用
使用資材
黒砂糖・酢・ボカシ堆肥(有機物を発酵させた肥料)
目指す味
甘み・酸味・コクのバランスの取れた柑橘
主な品種
みかんを中心とした柑橘類
※ 愛知県田原市の伊藤さんの畑は、和歌山県有田市のみかんジュースメーカー「伊藤農園」とは全く別の生産者です。地球人倶楽部がお届けしているのは、渥美半島で40年間無農薬栽培を続けている田原市の伊藤さんの柑橘です。
渥美半島・伊藤さんの柑橘を、地球人倶楽部でお届けします
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監修者:地球人倶楽部 編集部 | 1988年創業・38年間オーガニック食材を届けてきた専門チームが監修しています。