コラム
知らないうちに、食事の3〜4割が「超加工食品」。――NOVA分類という、新しい物差しの話
COLUMN / 食のはなし
知らないうちに、食事の3〜4割が「超加工食品」。
――NOVA分類という、新しい物差しの話

東京大学の調査によれば、日本人成人の1日の総エネルギー摂取量のうち、「超加工食品」が占める割合は、平均しておよそ3〜4割にのぼるといいます(東京大学)。想像より多いと感じた方も、少なくないのではないでしょうか。
「超加工食品」という言葉、最近少しずつ耳にするようになった方もいらっしゃるかもしれません。2026年5月には、欧州心臓病学会(ESC)が、超加工食品と心疾患・糖尿病・脂肪肝リスクの関連について、臨床声明を発表しました(欧州心臓病学会)。今日は、この物差しの正体と、私たちなりの向き合い方についてお話しします。
「栄養」ではなく「加工度合い」で分ける、という発想
NOVA分類は、2009年にブラジル・サンパウロ大学の研究者たちが提案した考え方で、食品をカロリーや栄養素ではなく、「どれだけ手が加えられているか」という加工度合いで4つのグループに分けるのが特徴です(NOVA分類)。
| グループ | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| グループ1 | 未加工・最小限の加工 | 野菜・果物・肉・魚・卵 |
| グループ2 | 加工された食品素材 | 塩・砂糖・油 |
| グループ3 | 加工食品 | 缶詰・チーズ・燻製肉 |
| グループ4 | 超加工食品 | カップ麺・清涼飲料水・再構成肉 |
グループ4「超加工食品」に共通するのは、家庭の台所にはまず置いていないような添加物・素材を使い、工業的な工程でつくられている点です。ファストフードやカップ麺、清涼飲料水、マーガリン、再構成肉・代替肉などが、これにあたります(NOVA分類)。
「一律に悪い」と言い切れないのも、事実です
ここは、正確にお伝えしておきたい部分です。NOVA分類はあくまで「加工の度合い」を見る物差しであり、個々の食品の栄養価そのものを評価するものではありません。分類方法自体があいまいだという指摘や、超加工食品だからといって一律に不健康だと断定はできない、という研究者からの批判も存在します(NOVA分類への指摘)。
その上で、東京大学の別の調査では、超加工食品の摂取量が多い子どもほど、食事全体の質が低下する傾向があることも報告されています(東京大学)。「絶対悪」と決めつける必要はありませんが、自分の食卓に占める割合を、一度知っておく価値はある数字だと思います。
私たちが、グループ1・2にこだわってきた理由
1988年の創業以来、地球人倶楽部が選んできたのは、ほとんどがNOVA分類でいうグループ1・2にあたる食材です。旬の野菜、産地のわかる肉や魚、素材そのものの味を活かした加工品。派手な謳い文句ではなく、「原材料の欄がシンプルであること」を、ずっと基準にしてきました。
忙しい毎日のなかで、加工食品をゼロにすることは現実的ではありません。ただ、食卓の土台になる部分だけでも、加工度の低い食材に置き換えてみる。そんな小さな見直しから、始めてみませんか。
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素材そのものを、食卓の土台に。
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情報源:
・東京大学「超加工食品の摂取量と食事の質に関する調査」
・欧州心臓病学会(ESC)2026年5月臨床声明
・NOVA分類(サンパウロ大学、2009年提案)