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アメリカのGMO(遺伝子組換えトウモロコシ) の作付け率が、ここ数年で
急速に伸びています。2005 年度52%、2006 年度61%、2007 年度73%、
そして今年2008 年度は、90%にもなろうとしています。 トウモロコシの価格が低迷していた時期は、プレミアムをつけて買ってもら
えるNon-GMO(非遺伝子組換え) トウモロコシを作るメリットがありました
が、エタノール市場が有力な買い手となってきた現在、害虫耐性を持ち、
農薬を使わないで生産できるGMOトウモロコシは、手間もコストを省け、さ
らに密植による生産効率を引き上げ、連作も容易になることで、いっせい
にGMOの作付けを増やしているのです。日本はトウモロコシの自給率0%
であることは皆様もご存知のことと思いますが、そのほとんどがアメリカから
の輸入です。現在日本に輸入されているものは、Non-GMOトウモロコシ
で、それぞれ食品用、ビールコーンスターチ用、飼料用として利用されて
いますが、2008 年度秋以降のNon-GMOトウモロコシの確保は大変難し
い状況になってきています。穀物価格が高騰している中で、Non-GMOト
ウモロコシの確保は、さらにそのプレミアムが過去の数倍にも達する見込み
で、食品メーカー、ビールメーカー、そして飼料としてトウモロコシを食べ
させている畜産、酪農業界は頭を抱えている状況です。 Btとは、バチルス・チューリンゲンシスという細菌の殺虫毒素の遺伝子 です。このBtを組み込んでも標的となる害虫しか殺さないから安全だし、 環境への影響も大丈夫と言われていました。しかし、この実験で、他の 昆虫にも影響の及ぶ可能性のあることが認められたのです。Btトウモコシの 根からBt毒素が染み出して、土壌を汚染していることも1999 年12月号 の「Nature(ネイチャー)」に掲載されました。土壌の微生物がBt毒素によっ て変化すれば、生態系が崩れたりすることが、懸念されるようになったの です。更には人へのアレルギーへの影響なども含め、Btコーンが環境や 人間に影響がないという条件が崩れたのです。 2002 年5 月。米国農務省の農業研究部に率いられた研究チームが、Bt
コーンはオオカバマダラに無害という報告を出しました。この研究はオオ
カバマダラに影響を引き起こすBtコーンの花粉の量とオオカバマダラが自
然状態の下でこの量に遭遇する機会に焦点を当てて研究を進め、オオカ
バマダラが影響を受ける量の花粉に遭遇するチャンスは1%未満であり、
自然の状態で影響をうけることはないと結論しています。1999 年のコーネ
ル大学の論文発表直後、欧州委員会は、遺伝子組換え作物の全面凍結
を発表しました。 以上お話をしてきたことでおわかりのことと思いますが、2008 年以降の Non-GMOトウモロコシの日本への輸入量は激減してしまうことになります。 このことは、生活者の方々が強く望み、守り育てていこうとしていたNon-G MO食品が消えていくことにほかなりません。地球人倶楽部の酪農、畜 産の生産者への影響も大変深刻で厳しいものとなり、日本でいち早くNon-G MOトウモロコシの飼料を導入した生産者たちでさえ、今、これにかわる 飼料をどのように調達していくのか、今後の対応について頭を悩ましてい ることろです。食べ物の値段は安いに越したことはない。生活者誰もが 思うことです。そして容易に豊富に作れるに越したことはない。生産者す べてが思うことです。しかし、何をどのように生産していくかこそが、これ からの生命産業すべてのカギを握ることになるでしょう。 |